第2回フランス・パリ・サミット(2021年11月11日-12日)
柴田先生の講演内容の紹介 第4弾 最終回

今回は、「ソーシャルロボットに関する倫理的問題」
特に「インターネット接続とプライバシー」について
柴田先生の講演の話だけでなく、追加情報を加えて紹介したいと思います。

オフライン










これまでの投稿
第2回パリ・サミット概要:人工知能に関するグローバル・パートナーシップ
柴田先生の講演内容 その1
 世界で活躍しているパロの紹介 ② パロの研修の様子 
柴田崇徳先生の講演 その2 パロのエビデンス
柴田崇徳先生の講演 その3 医療機器として活躍するパロ


では、本題に入りまーす

講演で使われた上記のスライドは、
デンマーク国家生命倫理委員会による
「ソーシャルロボットに関する勧告(2007年)の概要を示しています。
下記のサイトで閲覧可能です。山内繁訳 www.f.waseda.jp/s_yamauchi/Robot/

<勧告の概要>
介護と治療のためのソーシャル・ロボットと福祉機具 
製品責任とソーシャルロボット
ソーシャル・ロボットが内に心を持つふりをする時
ソーシャル・ロボット、監視、プライバシー

と・こ・ろで、
世界的にソーシャル・ロボットは、下記の2つに分類されます。
 カメラ機能を搭載し、インターネットに接続し、情報をクラウドに保存しているもの
(例:AIBOやLOVOTなど)
カメラ機能やインターネット接続はせず、ロボット本体に情報を保存するもの
(例;パロ)

スライド1

←私(堀)が作成し、パロ・トレーナー(中級)養成講座で使っているものです。






デンマークの勧告の「ソーシャル・ロボット、監視、プライバシー「」では、
ソーシャルロボットのインターネット接続や外部での情報の保管は、プライバシーと個人情報を「権限のない者に開示してしまう」可能性があることを指摘しています。

確かに、インターネット接続のソーシャル・ロボットを自宅で使うということは、日常生活をカメラで撮影され、外部に情報が保管されるのだから、その情報の扱い方や行方が気がかりですね~~

そして、この勧告は下記のように結論付けています(スライド参照)
🌸外部との接続は最小限にするように 
🌸接続するときには高度の機密保護が求められる

スライド2








追加情報
WIRED日本語版
「触れ合えない時代」のいま、コンパニオン ロボットが注目されている」2021年8月20日

 記事の末尾に@プライヴァシーと倫理上の懸念」が紹介されてたので、概要を紹介いたします。
wired 日本語版












  高性能なコンパニオンロボットの多くは、ユーザーへの反応をカスタマイ
ズするために情報を収集しており、都合のいい監視装置になりうる。
   カリフォルニア・ポリテクニック州立大学のカーペンターは、コンパニオンロボットについて「プライヴァシーの問題もいくつかありますし、倫理的な問題になりかねない点もあります」と話す。
  「ユーザーが認知症を患っていて、リスクを認識できない場合は特にです。
  現在ある多くのコンパニオンロボットは、情報をクラウドではなくロボットに保存するなど、セキュリティー面にも気を遣っています。それでも、こうした懸念は頭に入れておくべきです」
  パロや ElliQ のメーカーをはじめとするコンパニオンロボットを扱う企業の多くは、こうした懸念を真剣に受け止め、プライヴァシー保護の施策を導入しているという。
  例えば、パロは情報をローカルに保存し、インターネットにも接続できない。
  ElliQ は情報をクラウドに保存する場合もあるが、スクーラーによると Intuition Robotics は、こうした情報を保護するために「いかなる労も惜しまない」という。


感想
個人的に、ソーシャル・ロボットがカメラ機能を持ち、情報を外部で保管されるのは、「気持ち悪い」と感じていました。しかし、日本でも真剣に考える時期に来ている気がします。😿😿😿

特に、外部保存した情報を、誰がどのように扱うのか、情報流出をされることはないのかなどなど・・
深く考えることがなかったと反省いたします。

パロ・トレーナー(中級)養成講座でも話せるようにしなくては


スライド3
←パロハンドラー研修の資料として使っています。







ところで、デンマークは、2008年にパロの販売が始まり、国営の高齢者施設に積極的に導入をしています。この勧告がでたのは2007年で、この勧告にはパロのことが頻回に書かれていました。
まだ、きちんと読んでいませんが、今後に向けて丁寧に読もうと思っています。