2022年1月4日アメリカのCBSニュースで、パロなどの日本での「ソーシャルロボット」のことが全米で放映されました。

コロナ禍において、日本では「ソーシャルロボット」に癒しと心の余裕を求める傾向が強まっていることで、パロなどの様々なロボットが紹介されました。スクリーンショットでの写真を提示しながら、以下に紹介をいたしまーす。
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タイトル:Robo-dogs and therapy bots: Artificial intelligence goes cuddly
(ロボ犬、セラピーロボット:人工知能がかわいくなる)

下記URLから視聴できます。
Robo-dogs and therapy bots: Artificial intelligence goes cuddly - CBS News

第1弾 Aibo:基本の代金約3,000ドル 
 Aiboのオーナーのオフ会の様子や、高齢者との触れ合いの様子を紹介しています。
Aiboが人々の心を捉える理由として、Aiboの人工知能による性格づけにより、子どもやペットに対するような強い愛着感情を引き起こすからであるという説明がされています。
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山田さんの話:
認知症の兆候のあらわれた義母のためにAiboを購入したところ、お義母さんが明るくなった。また、コロナ禍でお義母さんは入院して亡くなったが、家族が見舞いに行けない中、お義母さんの最期に傍にいたのが、このAiboだったと語りました。
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日本人は、ドラえもんを見て育ったので、ロボットに親しみを覚えるようになっているということが紹介されました。

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第2弾 Qoobo 約200ドル 2021年9月までに3万台以上販売 
 購入者の多くは、コロナ禍で在宅勤務によるストレスを抱えた人たちでした。
Qooboは、頭も腕も足もなく、撫でるとしっぽを揺らすロボットです。開発者は、「猫などを撫でる時に、わざわざ顔を見ない」と述べています。ペットの最も好ましい部分-ふわふわした胴体、揺れる尻尾-を利用しているとのことです。
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第3弾 Lovot 
 Lovotは、名古屋市にある幼稚園は、2年前に2体導入しました。えんちゅ先生は、「子供たちはロボットが生きていると思っています。ロボットのおかげで、子供たちは物を大切にするようになり、お互いに優しくなり、協力し合うようになりました」と述べていました。
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第4弾 PARO 
 PAROは、日本で最も古く、最も成功したソーシャルロボットで、FDA認可のデバイスであると紹介されています。開発者の柴田崇徳博士は、パロの臨床研究のことや、世界中で活躍していること、ICUの子供たちのストレス緩和、PTSDに苦しむ米国の退役軍人の治療、認知症患者のBPSDの改善などに使われていることを紹介しています。
また、脳の損傷を持つ女性がパロに話しかけるようになり、他の人にも話しかけるようになった事例が紹介されました。

パロの場面








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←日本の高齢者施設







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←米国の退役軍人病院の様子







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←山積みのパロがneoさんのツイッターで注目をされていました。

私もこのパロの山に埋もれたいです。



第5弾 研究者の見解 
ブリティッシュ・コロンビア大学神経学助教授
 子供や高齢者向けの社会的ロボットを研究しています。
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機械が友人であるという概念は、見かけほど突飛なものではないでしょう。
私たちはさまざまな種類の装置や物体に愛着を持つことができます。
 例)ロボット掃除機に名前をつけたり、自分の車や結婚指輪に強く愛着を感じる。
自閉症の子供に社会的スキルを教えたり、リハビリ患者に運動を教えたりなどの分野で利用されています。

しかし、他の分野では、社会的ロボットが実際にどの程度機能するのかは不明です。
今、科学的に言えることは、ロボットには膨大な可能性があるということです。
コロナ禍の今、その可能性を発見することはより緊急性を帯びています。
ロボットは、社会的接触がなくても、社会的なつながりを約束してくれます。
  例)リハビリの実演、痛みを伴う手術や予防接種を受けている子どもの気をそらす
同伴する介護者やセラピストがいない時、ロボットは手を差し伸べてくれます。

第6弾 映像で紹介されていたロボットたち 

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第7弾 スタジオの様子 
『 ショート・サーキット2 がんばれ!ジョニー5 』という、1988年に製作されたアメリカ映画のことを例に挙げ、この映画にでてくるロボットを愛して育ち、それが現実になった今、犬のト二ー(ロボット)を買いたい思うでしょうなどの話をしています。

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感想
 アメリカでは、パロは医療機器として保険適用になっていて、薬のように処方をされています。コロナ禍前にアメリカに出張した友人が、現地の住民から「パロは病院で活躍しているよ」と言われたと教えてくれたことがありました。

 この番組を見て、アメリカではソーシャルロボットは、日本のように愛着の対象として生活に入り込んでいないのだなということを感じました。

 ロボットは、社会制度に組み込まれたり、生活の身近な存在になったりして、私たちの社会に浸透していくのだろうなあと思いました。